亜子の家に戻って、スマホをいじっていると

「あああああああ!」

「な、なに!?」

亜子がいきなり声を荒らげた。

「三枚だと思ってた券が、ぴったり重なって四枚になってた・・・」

「えっ?」

四枚ってことは誰かまた誘わなきゃないってことだよね?

「誘わなきゃ!」

さっきの青ざめた亜子の顔が急に良くなってスマホを手にとった。そして何やら連絡帳を開き、だれかの名前を探しているようだった。そしてスマホを耳に当てた。

「あっ、もしもし?あたし。亜子!あのね・・・明日旅行一緒に行かない?海行くよ!桃花もいるし♪桃花ってこのまえ隆太くんに話した子よ!うん!え?ほんと?水着忘れないでね!うん!5日分!はーい!」

そう言って電話を切った。

「ねえ、誰誘ったの?」

「長澤隆太くん♪」

「誰?」

まったく名前も聞いたことのない人だと思って、亜子に尋ねたが。

「は!?あんた隆太くんしらないの?ま、天然ちゃんの桃花にはわからないか♪」

わかんないや。ま、いっか。いい人だといいな。ま、けんちゃんいるから安心。



日はすっかり落ちて明日の準備をする。

お風呂に入って、布団に横になる。

「「おやすみー」」

そして私と亜子は眠った。