プレイボーイの溺愛


そのとき保健室に保健の先生が入ってきた。

「大沢さん!?」

「先生!助けてください!」

亜子が叫んだ。

桃花はガックリとうなだれている。



「・・・・これでよし。安心して。寝てれば治るわ。安心して授業に出なさい」

俺は桃花の頭や腕や足に巻かれた包帯を見ると、目頭が熱くなった。そして、俺の目から一粒の熱いものが頬を伝った。

「お、おい。隆太お前泣いてんのかよ」

俺は愛空の声にハッとして、涙を拭った。

「な、泣いてねぇよ!」

「はいはい。お前はここにいろよ。んじゃあな!行くぞー?亜子」

「あ、うん」

そう言って亜子と愛空は出て行った。

「私職員室で仕事済ませてくるからあなた悪いけどここにいて?」

「はい」

そう言って先生も資料を持って出て行った。俺はベッドの横の丸椅子に腰をかけて、スマホを取り出す。

-ピロン♪

急にメール受信音が響いた。誰だ?亜子か?愛空か?親父かな?

俺はスマホの電源をいれ、ロックを外す。

【メール1件。長澤あゆこ。】

母さんか・・・。俺の親父と母さんは離婚していて、もう10年以上も会ってない。親父は性格が悪いし、暴力を振るわれる。だから俺はこんな荒れた、生活をするようになった。親父が性格よく、暴力も振るわなければ俺は髪まで染めることはなかった。

俺は恐る恐るメールを開く。

【宛先:隆太  to.お知らせ】
【本文:隆太元気?あたしね、茂さんとヨリを戻そうと思うの。だから急だけど今日、そっちに行くわ。それじゃあ。】

俺はそのメールを読んだことを後悔した。俺は家出をして祖母のうちで暮らしている。今の家なんてわからない。引っ越したかもしれない。

俺はとりあえず、家出をしたときの出てきた家に行くことにした。

桃花にメールは入れておこう。俺は、桃花宛てのメールを書き送信し、学校を出た。