次の日。

結局帰ってきたんだよね。いつものように身支度を済ませ、誰とも会話を交わさず外に出た。

「おはよう」

声がして顔を上げると隆太くんが立っていた。

「うわ!?隆太くん!?」

「迎えに来た。行くぞ」

そう言って昨日みたいに手を差し出す。私は昨日みたいに繋ぐ。

「そうそう」

そう言って歩き出した。

「ねぇ・・・隆太くんは私のなにが好きなの?」

「全部って言いたいけど。優しいとことか、俺のこと裏切らないとこ。かわいい」

「そうなんだ。かわいくないけどね・・・ふふっ」

「なあ、桃花」

「ん?」

隆太くんは足をとめた。

「キス・・・しよっか?」

な、なにそれ!?急にですか!?

「どっち?するのしないの?」

これは・・・するって言ったほうが生きる道だよね・・。

「する・・・」

「よく言えました」

そして隆太くんは私にキスをした。

それをナツミが見てたとは知らずに。

学校についてクラスに行く。

「大沢さん!ちょっといいかしら?」

またきた。

私は黙ってついていく。連れて行かれたのは裏庭。

今日はナツミ一人しかいない。

「あんたねぇ・・・隆太くんと朝キスしてたんでしょう?」

「何を言ってるの?」

私は知らないふりをした。