「んじゃあ、さっそく海行こう!あ、健介こっち!じゃ、隆太くん、着替えたら出てきてね!部屋の前で待ってるから!桃花よろしく!」
そう言って亜子は健介と部屋に入った。
おいおいおいおいおい。なんで桃花と一緒なんだよ。
仕方なく部屋に入った。
桃花をソファーの上に下ろし、起こす前に着替える。水着に、パーカーを羽織った。
「おい。桃花起きろ。起きろ」
そう言って桃花の体を揺する。
「ん・・・・」
「起きたか」
桃花は目を覚まして目を見開く。
「誰?」
嘘だろ?コイツ俺のこと知らねえのか。まあ無理はねえ。亜子が天然だって言ってたからな。
「俺、長澤隆太。亜子が海行くって着替えろ」
「あ、はい」
そう言ってカバンをゴソゴソし始める。
「み、見ないでよ?」
「みねぇよ」
ほんとはみてぇけどな。俺は後ろを向いて座る。数分して。
「い、いいよ。行こう」
チッ。パーカー羽織ってやがる。ピュア・天然・純粋だな。
俺も桃花に続き、部屋の前に出る。
「お、行こ!」
亜子達もちょうど出てきたみたいで俺たちは海へ歩き出す。
「「わ~綺麗!」」
亜子と桃花が声を揃えて言う。
浜辺にレジャシートを敷いて。座る。端っこに桃花が座っている。コイツ行かねえのか?
「桃花!パーカー脱いで!行くわよ!」
「で、でも・・・」
「もお!」
亜子が桃花のパーカーのファスナーに手をかける。それを必死に止める桃花。
亜子は片手で細い桃花の両手首を掴んだ。そしてあっという間にパーカーを脱がせた。
桃花を立たせ、遠くにいる健介を呼ぶ。しかし、桃花ほっせえな。そんなんで、よく立てるよな。
「隆太くんも行こ!」
俺は仕方なく立ち上がってパーカーを脱いで海へ向かう。
俺たちは海に浸かって遊んだ。