「誰だお前!」

当然だけど入った瞬間バレた。
千葉の一番近くにいる男が叫ぶ。

「須磨圭吾だ。そいつを返せ」

「……ああ、あの須磨か。
無理な相談だな。今からこいつにはAVに出演してもらわなきゃならないからな!」

あの店員の指示だろうか。結構えげつないことをする。

「俺の前でそんなことできると思ってんのかよ」

「できるさ。こっちに女がいる限りな」

男が千葉の頬にビンタをする。

「何してんだ!」

「わかるか? この女を傷付けてほしくないなら、そこでサンドバックになるしかないんだよ!」

「……!」

周りにいた男が俺に殴りかかってきた。
無抵抗でいるしかない。
千葉が殴られるのは嫌だ。