私は元から体力が少ないから、余り変に体力使いたくないんだよね。

 何かあったときに、体力が無かったらどうにもできないでしょう?

 すると、パンパン、と手を叩く音が聞こえた。

「ほらほら、藤咲達が通れないだろう。道を開けてやってくれ。」

 そう言ったのは、佑先生だった。

 すると、その声で生徒達は道を開けていく。

 そして、自然に一本の道が出来るのだが…。

「これはこれで歩きづらい、かな。」

 そう呟いた私に、佑先生が言った。

「まぁ、通れるだけいいだろ?あと5分で5限目始まるぞ。」

 そう急かされ、私達は礼もろくに言わず、去っていった。

 後で、ちゃんとお礼しないとな…。