なんであたしの家の前に都築くんが?



どういうことなんだろう?



あたしの家の場所なんて、都築くんに教えたはずないのに。



いったいなんでわかったんだろう……と、考えようとしたとき。



バンッ! と勢いよく部屋のドアが開いた。



「きっ、きゃああああ!!!!」



音の大きさがすごくて思わず叫んでしまう。



ドアの向こうに立っていたのは……和也。ものすごい形相でこちらを見ている。



「か、和也……もう、びっくりさせないでよね!」



心臓とまるかと思った!



きっと今、あたしの寿命は3秒くらい縮んだよ!



和也は無言であたしの部屋に押し入り、窓から外を見る。



「……幻影じゃない、本物の男だ」