爽太くんはそっとあたしに近づいて、言った。 「……好きになったのが桃花ちゃんでよかった」 「……!」 そんな。 それはあたしが言うべきセリフ。 「ううん、あたしこそ。好きになったのが爽太くんでよかったよ!」 「ありがとう」 じゃあ、と爽太くんは一瞬だけあたしの頭をぽんぽんとなでて。 「お互いがんばろうね。応援してるから」 「えへへ、あたしも。応援してるよ」 友だちだもんね、と爽太くんが言った。