放課後になって、あたしはくつ箱で誠を待っていた。



最近はひと目をしのんでいっしょに帰るようになっていた。いっしょに教室を出て帰るとだれかにみられるかもしれないから、時間をずらして会うことにしている。



あいかわらず誠はあたしをからかったりして意地悪だけど、それでもやっぱり好きっていうかなんていうか。



しばらく待っていると、くつ箱の近くのろう下から足音がした。



誠かな、と思ってみてみると。



「あれ、桃花ちゃん」



「あ、爽太くん」



そこにいたのは……爽太くんだった。



そういえば最近、とんと会ってなかったかも。



……って、それよりも!



「爽太くん!」



あたし、爽太くんに言わなきゃいけないことがある。