「あはは、ごめんねー……」



ホント鈍臭いお姉ちゃんで……。



自分の残念っぷりに、あたしは思わず苦笑する。



「んっと、それでその色々ってのは悲しいことじゃないんだよな?」



和也はちょっと照れくさそうに、でも心配そうに訊いてくれた。



「あ、うん。全然大丈夫! むしろめっちゃ楽しいこと! 心配させてごめんね、和也」



「ふーん、それならいいや」



和也は優しく笑った。そして、そのまま部屋を出ていく。部屋のドアも丁寧に閉めていってくれた。



あたしの弟は今、中学2年生。



ツンデレだけど、なんだかんだでとっても優しかったりする。



……まあ、すっごい心配性なんだけどね。