あたしはじっと誠をみていた。 ……誠だけを。 いつの間にか競技ははじまっていたらしくて、一番手らしい誠が数人の別のクラスの男子と同じタイミングで走りだした。 誠がダントツで速い。 かっこいいなぁ、ぼーっとそんなことを考えた。 「都築くん素敵よー!」 「かっこいいー!」 もうおなじみになった歓声があちこちからきこえる。 誠はだれよりも早くお題の入っている箱のところへたどりつき、すぐに紙を引いた。 そして……あたしには、誠の表情が少し引きつったのがわかった。