「うん。家がペット禁止だから……」
「あたしの家、弟がネコアレルギーで……」
あの子を飼いたい……けど、そんなことしたら弟がかわいそうで……。
「そうか。よし、じゃあ俺が飼う」
だからそんなもう悲しそうな表情しないで、と呟いて安田くんはあたしたちの頭をくしゃっとした。
安田くんは空き地に入っていった。
そしてダンボール箱の中の子ネコを、怯えさせないようにそっと抱きかかえた。
子ネコは安心したように安田くんに抱かれている。
「よかったぁ……」
これであの子はもう捨て猫じゃない。あたしはホッとした。
「でも、いきなり連れて帰って大丈夫なの?」
気づくと、美奈ちゃんが安田くんにそう訊いていた。
たしかに……いきなり子ネコを連れて帰ったら、安田くんのご両親はビックリするかもしれない……。

