映画館の中はとってもキレイ。
都築くんは先にチケットを用意してくれていたらしく、すぐ入ることができた。
「あの、そのチケットいくら? 払うよ」
えっと、お財布どこだっけ……なんて、バッグの中をあさっていると。
「あー、別にいいよ。俺が勝手に買っただけだし」
と、なんだか王子様みたいな発言が。
「……え?」
それ、ホントなの? あの都築くんが?
「でも、いーよ! あたしも見させてもらうんだし!」
「いいのいいの。遠慮しないで」
「で、でもっ……」
申し訳ないから……そう言おうとしたあたしを、都築くんはひっぱるようにして劇場に入れた……。

