「……ったく、なんなんだよ……」
都築くんはイライラした感じで頭をかきむしってつぶやく。
ごめんなさい! ごめんなさい!
イライラさせてごめんなさいっ!
急に申し訳なくなってあたしはぎゅっと目をつむる。
すると、なにやら都築くんのほうから小さな笑い声が。
「……澤上さんおもしろいね、ホント。それとね……」
都築くんは笑顔のまま言った。
「俺以外のヤツ好きとか許さない」
「……へ?」
都築くんがそう言った瞬間。
ぷしゅー、という音が。これは電車の扉が開くときの空気が抜けるような音だ。
「……あ、ヤベ。ここでおりるよ。早く」
「わ、ちょっ……」
都築くんは強引にあたしの手を引き、電車の外につれだした。

