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「女子のだれかー、学級委員やらないかー?」



「……」



時間は経ち、今はHRの真っ最中。



みんなシーンとしている。沈黙は重くて、先生だけが話している感じ。



今年50歳になる米沢先生が、どこかしょんぼりとしている。



……女子がだれも学級委員に立候補しないからだろう。



そもそも、どうして6月に女子の学級委員だけ募集しているのかというと……実はこの間、学級委員だった女の子がお父さんの仕事の事情で転校してしまったから。



でも、学級委員をだれもやりたがらない。申し訳ないことに、あたしもそのひとりなんだけど……。



だって、学級委員って大変だから。



なにかの行事があるごとに参加しなくちゃだし、けっこうな頻度で行われる学級委員会にも出なきゃいけないし。



たしかに面倒だけど……でも……このままだったら、絶対に時間かかっちゃうしなぁ……。



先生もかわいそうだし、だれかがやらなきゃいけないんだったら、いい経験になると信じて……。



シンとした空気の中、あたしはおずおずと手を挙げた。



「あの……あたしやります」