(ふぁ~。…眠い、眠いよ~。なんで、校長先生って、こんなに話が長いの…?)
乃恵瑠は、翡翠色の瞳をこすりながら、そう思った。
「皆様はこれから一学年あがり、成長しますが、外面だけではなく内面、例えばもっと人に優しく出来るような人になりましょう。そして…」
こんなのが、今だ15分続いている。
「長すぎるぜ。たっくも~。」
左から勝の声がした。
(うんうん!本当だよね!)
乃恵瑠がそう思っている事も知らず、翔は
「お前、少しは静かにしてろよ。」
と、こちらを振り向いた。
「うるせぇーな。」
「あのなぁ!」
あろう事が、喧嘩をし始めた。
(ああ~喧嘩しないでよ~もう!翔たちの真ん中には、私がいるんだからね?)
この学院は、身長順ではなく、何故か名字順で並んでいる。その為、乃恵瑠は翔と勝の真ん中にいる。
二人の喧嘩を、真ん中で聞かなきゃならないという事だ。

