実は昨日の出来事は夢だったりして。
涼我と付き合うことになったなんて
全く実感がわかない。

けど

それは呆気なく現実だって知らされる。


「美羽!!」

ん?誰?
振り返ると見覚えのある
茶髪のツンツン頭。

「涼我…」

何だか照れくさいのは昨日のことがあったから?

それに、涼我に名前で呼ばれるのは
初めて涼我の自宅に連れて行かれた時以来?
後はクソ女だの
バカ女だの。

「行くぞ!!!」

そう言って肩に手を回す涼我を思わず払いのけた。


「なっ、何…」

「俺の女だろ?」

「確かにそういうことになったけど。」

「だったら黙れ。」


そう言うとまた肩に手を回してきた涼我。
何なの…


ただでさえ目立つ涼我。


学校まで5分もかからない道のりなのに
物凄く遠く感じた。