「片づけなあかんやろ?ゆうてももう綺麗にまとめられとるけどな」
つれてこられたのは山南さんの部屋で、すでにきれいにまとめられているのだがどういった基準でまとまっているのかもわからないので見ておくべきだということだそうだ。
そういえば、と山南さんの言葉を思い出した。
「…宝探し?」
「ん?」
上体を反るようにしてこちらを向いた山崎さんには何でもないと首を振って、私も片づけに取り掛かった。
手前からどんどん片づけていくと部屋の奥のほうにまとめられた書物をみつけた。
それがなんとなく気になって手に取るとそこにまとめてあるのは全て私が彼に借りたことのあるものばかりだった。
じわりと涙がにじむのを感じつつ表紙をぱら、とめくると一枚の紙だ滑り落ちた。
「これ…」
「山南さんの筆跡やな」
うしろから覗き込んだ山崎さんに促されるようにして山南さんからの手紙を読んだ。
”このようなことになってしまって申し訳ないと感じていますが、私は解放感にあふれていてすがすがしいくらいです。
私は新選組のため、これまで動いてきましたがそれを苦に思ったことはありません。少しでも役に立てていたのならよかったのですが。
本当はこれからも新選組の一人として生きたかった。だけど私の腕はもう使えない。
それに伊東さんという優秀な参謀が来たここに、私の居場所はありません。
こんなことを言ったら怒られてしまいそうですね。
それでも役に立てたというところで終わりたかった。役立たずとして死んでいくのはごめんですから。
局中法度を破る私はきっと切腹なのでしょう。
今までありがとうございました。
私が心配するまでもないでしょうが、強く長く生きてください。”
そこから少しだけ間が空いてまた彼の字が続いた。

