「あ、原田さん、あの時はありがとうございました」
「ん?」
「裏口のほうにきてくれて本当に助かりました」
「あァ…よかったよ、本当に。椿のことが心配ですげェ走ったんだからな」
頭をぐしゃぐしゃとなでられるのをおとなしく受け入れる。原田さんが来てくれなかったら、あと数秒でも遅かったら私は死んでいただろう。髪の毛がぐしゃぐしゃになるのも構わず頭をなでられる心地よさに目を細める。すると、急になでていた手が止まり引き寄せられた。
「っわ…びっくりした」
「…お前ちいさいな」
「馬鹿にしてます…?」
「手も、足もちいせェ…」
あいているほうの手が私の手に触れて思わずばしっと振り払ってしまった。
「あ…」
「…わりィ」
「あ、違うんです!別に嫌だったわけではなくて、その…今すごく手が荒れてて…」
「手?見せてみろ」
「あ、ちょっ…!」
ぐいっと引っ張られれば力がかなうはずもなくて私の手が原田さんの目にさらされる。
「お前、これ…」
「あはは…やっぱり驚きます?」
私の手は水回りの仕事のせいであかぎれだらけだ。そんな手でまた竹刀を持つから治ってはいかない。むしろ、肉刺までできてしまっていてとても悲惨なことになっている。女の手にしては残念すぎるような手だ。
こんな手を見られるのは恥ずかしいなぁと思って緩んでいた原田さんの手から少し無理矢理に振り切る。
「女の子の手じゃないって思いました?」
「いや、女の手だよ。強ェ女の手だ…」
なァ、椿…と原田さんは居住まいを正して私にまっすぐな瞳を向けた。
「ん?」
「裏口のほうにきてくれて本当に助かりました」
「あァ…よかったよ、本当に。椿のことが心配ですげェ走ったんだからな」
頭をぐしゃぐしゃとなでられるのをおとなしく受け入れる。原田さんが来てくれなかったら、あと数秒でも遅かったら私は死んでいただろう。髪の毛がぐしゃぐしゃになるのも構わず頭をなでられる心地よさに目を細める。すると、急になでていた手が止まり引き寄せられた。
「っわ…びっくりした」
「…お前ちいさいな」
「馬鹿にしてます…?」
「手も、足もちいせェ…」
あいているほうの手が私の手に触れて思わずばしっと振り払ってしまった。
「あ…」
「…わりィ」
「あ、違うんです!別に嫌だったわけではなくて、その…今すごく手が荒れてて…」
「手?見せてみろ」
「あ、ちょっ…!」
ぐいっと引っ張られれば力がかなうはずもなくて私の手が原田さんの目にさらされる。
「お前、これ…」
「あはは…やっぱり驚きます?」
私の手は水回りの仕事のせいであかぎれだらけだ。そんな手でまた竹刀を持つから治ってはいかない。むしろ、肉刺までできてしまっていてとても悲惨なことになっている。女の手にしては残念すぎるような手だ。
こんな手を見られるのは恥ずかしいなぁと思って緩んでいた原田さんの手から少し無理矢理に振り切る。
「女の子の手じゃないって思いました?」
「いや、女の手だよ。強ェ女の手だ…」
なァ、椿…と原田さんは居住まいを正して私にまっすぐな瞳を向けた。

