【これは祥太郎へのプレゼント。
作文は大事な人がテーマ。本当は今日締め切り。】
ごめんな。今の俺。
…本当は作文書きたかった。
でも、“今”の俺と“今”の俺じゃ考え方もまるで違うだろ。
だから、書けない。
大事な人、その捉え方が違うと思った。
俺の、大事な人は。
「りょーーーう」
そこまで考えて、祥太郎の声が外からしてハッと我に返る。
「先に行くぞーーーー」
続く祥太郎の言葉に、笑みを零す。
通学カバンを持つと、俺は部屋を飛び出して祥太郎の元へと走った。
「行ってきまーす」
いつもと同じ光景。
だけど、今日に俺は戻る。
…帰ったら久々に母親に連絡でもするかな。
祥太郎と並んで歩きながら、俺はそう心の中で思った。



