シオン【完結】



「なんかなー、そう思っちゃう時があるんだよね。
バカだよな」

「…本当にバカ。つうか、アホ。マヌケ。ハゲ」

「なっ、言い過ぎだろ!」


祥太郎も驚いた様子で、体を起こした。
薄らと見える祥太郎の顔を、俺はじっと見据える。



「久美は好きだよ、お前の事」

「………」


祥太郎はそれに言葉を詰まらせる。


「付き合ってどのぐらいだったっけ?」

「…半年」

「半年も自分の気持ち誤魔化せる様なタイプか?久美が」

「………」

「ったく、何を勘違いしちゃってんの、お前は」



俺は祥太郎が死んで、半狂乱になる久美を見てるんだ。

あんな久美、二度と見たくない。