シオン【完結】


「はあ、まじで満腹」


たらふく食べた祥太郎は、俺のベッドに寝転ぶと枕に顔を埋める。


「おい、俺のベッド。寝るなよ」

「無理」

「どけ、この野郎」


上から蹴りをお見舞いすると、祥太郎が反撃して来る。
それにわーわーと騒ぐ俺達。


「ほらー風呂入っちゃいなさいよー」


そんな俺達に割って入る母親。


扉を開けて、俺と祥太郎がじゃれ合う姿を見てニヤニヤしている。


「先に入って来いよ、祥太郎」

「んじゃ、お先」


そう言って、祥太郎が風呂に向かった。
前にも泊まった事があるから、場所や使い勝手はわかっている。

俺が祥太郎の家に泊まる事もあったし。

本当に俺達は仲良かったと思う。



「…俺は、恵まれてたな」


独りになった部屋で、俺はぽつりと呟いた。