シオン【完結】


『でね。一緒に祥君の誕生日プレゼント買いに行かない?』

「…え?」

『うん。ダメかな』

「……友達とかじゃダメなのか?博美とか」


久美と仲良しだった子の名前を出してみるが、久美はハッキリ言った。


『遼佑じゃないとダメなの』

「……」


鼓動がうるさい。



こんな事、あったっけ。

これも、思い出せないだけなのか?


俺は久美と一緒に出かけたのか?


『あ、あの、違くてね、遼佑のが祥君の好みとか詳しいかなって』

「間違いなく久美のが詳しいだろ、俺より」

『それに、博美、塾なんだ。いなくってさ』

「ああ、そうか」


それを聞いて、少しだけ落ち着く。
博美に用事があるから、俺を誘っただけなんだな。

ホッとした。


そう言う事ならば。