「言い残し、ないか?」
「…あっても、また来るよ」
「だな」
ふふっと微笑むと、俺と祥太郎は霊園を後にした。
とりあえず、空腹だったから俺達は飯屋へ行くとすぐに久美の家へ向かう事にした。
ワイワイする気分じゃないってのもあるけど、それ以上に久美の母親の言葉が気になっていた。
渡したいモノ。
それが何なのかご飯を食べてる最中、二人して考えたが…結局わからず仕舞い。
気になるし、早く行こうぜってなったのは当然の様な気がする。
久美の家まで歩き、到着すると祥太郎がインターホンを押した。
すぐに久美の母親の声がする。
『はい』
「あ、えっと小木です」
「小林です」
『ああ、祥太郎君に遼佑君。待っててね』
それから、程なくして玄関の扉が開く。
その奥から顔を見せた久美の母親。



