シオン【完結】


「遼佑君でもいいんだけどね」

「え?俺でもですか」


それに驚く。
何で、俺?


「ふふ、夕方お邪魔してもいいかしら?」

「え、いや、俺達が行きますよ!」

「あら、そう?」

「はい」


祥太郎がそう言うのを、肯定する様に俺も返事をした。


「それじゃあ、いつでもいいからね」

と言って、久美の母親は帰って行った。


……。


再度、祥太郎と顔を見合わせる。



「……何だろうな」

「だな」


俺が言った言葉に、祥太郎は頷いた。



「ま、行ったらわかるし、とりあえずは久美に挨拶だな!」

「確かに」


祥太郎はニコっと笑うと、手を合わせてしゃがみ込む。
暫くして、立ち上がると

「りょうの番」

と言った。