シオン【完結】


「どうせ、駅弁食べたんでしょ?」


ちょい待て。
どうせって何だ。
しかも、乗り込んで初めてのセリフがそれって。

我が母ながら、おかしいと本気で思うわ。



「食べましたよー!久々ですね、本当に」


祥太郎がそう声をかけると、わかりやすく母親は顔を緩める。


「そうね、本当に!もっと帰って来たらいいのに!
余生短いんだから!」

「余生って…」

「祥ちゃんだけでも遊びに来てね!
祥ちゃんならいつでも大歓迎よ」


そう言って、あはははと笑う母親。
それは流石に突っ込むぞ、俺も。


「母さん!祥太郎だけっておかしいだろ!」

「あら、何で?」


ケロッとしなが言いやがった、この母親。


「あはは、相変わらずですね、りょうのお母さん」

「うふふ、そうよ~」


もう、お手上げだ。



祥太郎の家に到着して、祥太郎が「明日な!」と言うから了解の意味を込めて手を上げた。