シオン【完結】


日曜日。

遼佑との待ち合わせ時間前に到着すると、自分の髪の毛を一度梳く。


遼佑は待ち合わせ時間に現れた。

昔見てた笑顔を乗せて。


「よ!まさか、待った?」

「ううん、全然」

「ならよかった。それにしても涼しくなったな~」

「だね。少し寒い」


並んで私達は目的もなく、駅前をあちらこちらと歩き回った。


それは思ってた以上に楽しかった。
祥君も交えて、遼佑と遊んだ事はあったけど、二人では初めてで。


時間が経つのがあっと言う間だった。


「お腹は?」

「空いたかも」

「だよなあ。久美リクエストは?」

「ん~どこでもいいよ」

「一番困るわ、それ」

「あはは。じゃあ、パスタ」

「了解」


遼佑は本当に優しかった。

今までも優しい人とは思っていたけど。


時折、私を眺める姿がどこか切なくて、それが気になった。