「小木祥太郎が死んだままならよかった?」
―――…俺が祥太郎を助けようとしたから。
そう、続きそうだった言葉。
それは、祥太郎が死んでたら良かった。
遠回しに言えばそう言う事になる。
そんな考えを持ってしまった自分に、苛立つ。
どっちも、大事なのに。
祥太郎を純粋に助けたいと思っていた。
その気持ちは紛れもなく真実だ。
だけど、代わりに誰かが死ぬって言う考えは一切持ち合わせていなかった。
代償。
そんな考えたらすぐにわかりそうな事に気付かなかった自分に腹が立つ。
どんな方法を使ってでも、二人を学校内に留めておけばよかったんだ。
「そうやって、お兄さんと同じ様に考えた人は他にもいたよ」
「……」
男の子は壁にもたれかかると、俺を見て続けた。



