泊まるとこ、どうしよう…


そこ、考えてなかった…




アンの家の前で悩んでいたとき、ある夫婦が話しかけてきた。



どうしよう英語とかわかんない。


『どうしたんだい?』

そのようなこと言ってるな…


『あの、えっと…』

ジェスチャーで話す。


『泊まる、とこ、ないんです!』


伝わったかな…




『泊まるとこ?

 なら、うちにくるかい?

 今、日本人がホームスティに来てるんだ 
 よ!!』

これは、分かった。


なんとなく…




夫婦が手招きしたため、私は、ついて行った。



『広!』


夫婦の家はとても、大きかった。



『おじゃましま~す。』


おかえりーという声、しかも、日本語!!



『あれ?日本人??

 はじめまして~!

 私、光木といいます!』


かわいらしい女の子だ。


『あ、はじめまして。

 日本からきた、みきと言います。』


『中に入って!!』


『みきは、なんでプリンスエドワード島に

 きたの?』

『会社から、休みなさいって言われて。
 
 2ヶ月間。』


『そうなんだ~』



『あ、ご飯食べた??』 


私は、ご飯を頂いた。



『みきの部屋は、ここね!

 分かんないことあったら言ってね!』



『はい!

 じゃあ、お休みなさい!』


『お休み~』




良かった…


泊まる場所も見つかって。


それと、日本語が通じて…



今日は、ねよ!













『みき~?

 ご飯、出来たよ~

 もう、8時だよ!』


こんなに寝たの久しぶりだ…





みきは、着替えてキッチンに行った。



『うわー!

 おいしそう!』


『どうぞ! 食べて!』

『美味しい!』

『ねぇ、これ終わったら釣りに行かない?』










そして、食べ終え。



『私、初めてなんだよな…』


『大丈夫! 釣れるから!

 私でも釣れるし(笑)』






けっきょく、私は、つれなかった。


でも、光木は5匹もつった。


『今日は、これでお昼ご飯だよ!』








 料理が出来た。



『美味しい!

 光木って、料理うまいんだね!』


『ありがとう!

 ほめられることあんまりないから』

『そういえば、聞くの忘れてたけど、なん

 で、この島にきたの?』

 
『私は、赤毛のアンに憧れて。

 アンが暮らした場所とか、自然もある

 し、何より空気がいい!』


『へぇー、私は、今まで仕事が忙しかった

 その日々を忘れたくて。』



『帰ったらなにする?』


『今晩の、ご飯考えよう!』


『うん!』




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こうして、二週間が過ぎた。



あっという間だった。  






ある日、私のスマホにメールが届く。


「みき、ごめん。

 せっかくの休みなのに。

 一週間後から、会社にきてくれない?

 人手不足なの!

 本当にごめん。」