嘘つきな2人

親が煩いから、仕方なく勉強はしていた。

なのに調子に乗った覚えもないのに、頭が良いから調子に乗ってると言われた。

彼女が居る癖に告白して来たのは男の方で、それもちゃんと断った。

なのに誑かしてるだの、何股もしてるだの、噂を膨張された。

それで苛められる、こっちの身にもなって欲しい。

だから社会人になったら、愛想良く、男女関係なく愛される人間を演じて、必死に素の自分のことを隠してきた。

まぁ、それは会社の中だけだけど。


「だからって、わざわざこんな高い指輪まで用意して、バカじゃない?」


そう言い、麻貴はあたしの左手で輝く指輪を見つめる。

初めて貰ったボーナスで買った、指輪。