でも、それが出来ない事情というモノが私にはある。

事情って言うほど、大したことでもないけど、、、


「顔良し、スタイル良し、仕事も出来て、先輩後輩から慕われて、社内では、お嫁さんにしたいランキング1位の唯加ちゃんだもんねぇ~」

「嫌味か」


ムスッとしながら、私は文句を口にする。


「逆にランキング2位の私に対する、嫌味か」


そう、麻貴に睨まれる。


「なんでそこまで、偽る必要があるのかねぁ~」

「麻貴だって知ってるでしょ?私の学生時代」


私は、学生時代に良い思い出なんて1つも無い。