先生のことを思うだけで、あっという間に時間は過ぎていた。




「 亜希!前見て、サーブ!! 」

どこからか聞こえる蒼の声。



「 え?」


前を見ると…



バンッ!!

ボールが壁にぶつかるような鈍い音。





なんの音かな…なんて考えていると、顔全体に激痛が走る。



痛ァァァァァァ!!



私は、バレーボールのサーブを顔面で受け止めていた。




私は後ろに倒れてしまった。



目に当たってしまったようで、前がよく見えない。



見えるのは人影。



「 亜希、大丈夫!?」

これは、チームメイトの声かな?


「 私は、大丈夫。 」


本当は、大丈夫…な、わけがない。

目が見えないっつーの。


けど、みんなに心配して欲しくないからな…