先生が結婚していると知ったその日の夜、 私はひとつの決意をした。 それは、頑張って大好きな人… 柴倉尋貴先生を忘れること。 「 亜希、よく聞いて。 先生は結婚しているから。 どうせ、結ばれないの。」 自分自身の心の声。 その言葉を何度も唱えて。 今、すぐに忘れることは無理かもしれない。 でも、頑張れば忘れられるはず。 がんばる…? 私は何を頑張ればいいんだろう…。 自問自答を何度も繰り返したけど、答えは出てこない。