有栖川 苺花(ありすがわ まいか)。

今日から、この藤崎学園っていう超お金持ち学校に通う高校1年生。

あたしは別に可愛い訳でもなくブスって訳でもない。





実はあたし、自分の中で決めた
『2つのルール』っていうのがあるんだよね。



1つ目は、『女の子とは仲良くなりすぎない事。』

女は裏とかあってめんどくさいからね。




2つ目は、『男の子とは必要最低限の事しか話さない。』

恋っていつも傷つくのは女なんだから。





まあ、どっちも人間関係の事なんだけど・・・

私のルールを見て分かると思うけどわたしは友達をつくる気がない。




なるべく関わらずに話すときも自分の事を表に出さずにしてきた・・・



それはあたしがつらい過去から学んで自分を守るためのルールなんだ。








今日は入学式。

別に待ちに待っていた訳でもない。

教室で自分の席に座っていると

背の高い黒髪のイケメンさんが



「どこ中出身?」



といきなり言った。



「どちら様ですか?」



「はぁ?桐生 雅(きりゅう みやび)だ。
 ってか、俺の質問に答えろよ。」



「あ、私は有栖川苺花です。」



「ああ、よろしく。だから俺の質問の答えは?
 まあ、いいや、俺お前の後ろの席だから」



と言ってわたしの後ろに座った。