あなたの恋を描かせて





「おはよ」


「おはよう」



学校に行くとちなつちゃんと明乃ちゃんが話していた。


二人に挨拶すると明乃ちゃんがキラキラした眼差しでわたしを見る。



な、何?


戸惑っているわたしに、明乃ちゃんは



「葵ちゃん、聞いたよ!!」



と言った。


………??



「え、何を?」



あれ、こんなこと前にもあった気が……



「あたしも葵ちゃんの描いた絵、見てみたいなっ!!」



キラキラした瞳。


これは、ま、まさか……


ちなつちゃんに視線を向けるとニッコリと返された。



………ちなつちゃん、鬼ですか。



「もしかして、それ!?」



明乃ちゃんはわたしの持っていた手提げを指さす。



「え、まぁ…で、でもそんなにすごいものじゃ……って、明乃ちゃん!?」



わたしの声なんて聞こえてないみたいに、明乃ちゃんはさっさとわたしの手提げを奪っていた。


どちらかというと小さい部類に入るわたし。


言うまでもなく、明乃ちゃんからスケッチブックを取り返すことなんてできなくて。


……まぁ、それはちなつちゃんが手伝っていたからもあるけど。


それは、見ないフリをしておこう。



スケッチブックを開いて明乃ちゃんはどんどん見ていく。



「…………」



む、無言?


せめて何か言ってほしいよ……


確かに今見てるのは中学の頃のだから、今と比べたら下手だけど。


言葉もでないぐらいひどい、かな。



そう考えるとなんだか恥ずかしくなってしまう。