湧side 「なんだよこいつ…救いようのねぇ馬鹿だろ…」 眠るそいつを見ながら呟いた これで普段しっかり者として通ってるんだから不思議だ ま、周りがそうさせてんのかもな 「ん…」 寝返りをうって揺れた髪を撫でる しっかり者に見えて実は臆病 そんな馬鹿を見てられんのは俺ぐらいだって、そう前にも言った それを分かっていて遠慮してきた 遠慮ってことでしか人と触れ合わなかったってのもあるとは思う