君とあたしと携帯電話



「......瑠、稀...」

「ん??」

ホントずるい。
余裕そうで、あたしだけいっぱいいっぱいみたいじゃん。

悔しいからあたしは自分から瑠稀にキスしてやった。
ちゃんと唇に。

瑠稀は目を見開く。でもまだ足りない。

「瑠稀、愛してる」

重いと言われても伝えたかった。
瑠稀の気持ちにあたしの気持ちが負けるわけがないんだから。

あたしは瑠稀を見上げて、にっと微笑んだ。

「李雨...ずる...」

瑠稀はそう言ってまたあたしにキスをした。