5限と6限はいつも通り机に突っ伏して寝て、帰りのホームルームはぼーっと受け流して学校が終わった。
茜と2人で家路をたどる。何時もは響也も一緒に帰るけど今日はそのまま倉庫に行くらしい。
途中で茜と別れ、繁華街へと向かう。
ここまではいつも通りだった。そして今日もいつも通り、人肌を求め愛してくれる人を探すはずだった。
「ねぇ、君って黒姫ちゃん?」
そんな声が聞こえたのと同時に腕を掴まれる。何事かと思い振り返ると、そこにはニヤニヤと不気味な笑みを浮かべる男が2人いた。
気持ち悪いと思ったあたしは掴まれた腕を振りほどこうと、腕を振るがびくともしない。
それどころか掴む力が更に強くなった。
