「はぁ・・・」
あの時のことを思い出して思わずため息が溢れる。そして意味もなく響也を睨んでみた。
「ん?なんだよ〜そんな見つめんなって〜」
「・・・きも」
見つめてなんかいないし、睨んでるんだし。まぁ、総長様に睨みを効かせたって効果はないことは百も承知だけど。
「俺にきもいっていうのお前くらいだわ〜」
そう言いながらガシガシと頭を撫でてくる。あーあ、髪がボサボサになった。手ぐしで直しながらあたしは、再び響也を睨みつた。
「ねぇ、5限って何だっけ?」
「確かねー、国語かな」
「うわ、だりー」
それから、たわいのない話をして休み時間が終わった。
