もうすぐ午後2時だった。
12時少し前、順の母親から、
昼ご飯はどうするの?というメールが来たけれど、順は自分らで適当にやるからいい、と返信した。
「……ね、美緒」
順が美緒の髪を撫でながら言った。
順の二の腕には、ほどよい筋肉がついている。さっきまで美緒は順の揺れる身体の下にいた。
「何?」
てっきりお昼ご飯の話かと思った美緒は、気怠い身体を順の方へ向ける。
しゅるる、とベッドシーツと掛け布団が擦れる音が耳に残る初夏の昼下がり。
「今度さ、ラブホ…行ってみない?」
「えっ?」
突拍子もない提案に美緒は眉根を寄せる。
順がそういう場所に興味があるのは、なんとなく気が付いていた。
2人で出掛けた時、偶然にその前を通り掛かると、順の歩調は緩やかになり中を伺うようにしていたから。
バスケ部のOBの先輩が言ってたんだけど、と順は前置きして話し始めた。

