名前を教えてあげる。



クリスティンの攻撃的な言葉に、美緒も応戦せずにいられなかった。


「待って。何か誤解してない?
順の方から、コクってきたんだよ?
それで私達、付き合い始めたの。

誘惑したとか卑怯だとか言われても意味わかんない!」


クリスティンに負けまいと語尾を強めた時、美緒はかすかに下腹に違和感を感じた。


「嘘言わないで!順があんたみたいな取り柄のない子を好きになるわけがない!
おばさまに全部聞いたんだから!」


「何を……?」


問いかけたその時、美緒の手のひらの下で何かが蠢いた。


クルクルクル………それは胎動に似た動きだった。


「口にするのも汚らわしいけど…」


クリスティンは、上目遣いに美緒をきっと睨んだ。


「…携帯電話で撮った自分のヌード写真を送り付けて、順を誘ったんだってね!」


「……!」


かさついた唇の間から発せられた言葉に、美緒はみぞおちに強力なパンチを食らったような衝撃を受けた。

全身が燃えるように熱くなり、がくがくと脚が震え出した。


「な、なぜそんなこと……?でも、私、誘ってなんかない…順が……」


ヌード写真……

覚えがあった。