優の実家につきあたしはいつも通り
クルマの中で優を待っていた。



半分寝かけた頃優が戻ってきた
でもなぜか向かってくるのは
助席がわ。


優は助席のドアを開けると


「親が連れて来なさいって怒ってる」

なんて言ってきて
あたしは焦りだした。


「えっ?あたし素っぴんだしこんな朝早く行ったら迷惑じゃん」


なんて言うと

「玲緒はそのままで可愛いよ
親が怒ってるからはやく!」

なんて言ってあたしの腕を掴んだ。


若干引っ張られるようにして
優の家に入った。

あたしの緊張度は半端無かった。

親が警察官って知っていたから
余計怒られるのが怖かった。


だけど優はお構いなしに
リビングのソファーでくつろぎ始めた。


「ねぇ。優」

あたしが今にも消えそうなくらい
小さな声で呼ぶと優は優しく笑って

「大丈夫だ。お父さんもう少ししたら来るからおいで」


って手招きをした。