本当か?と半信半疑のまま、中身をパラパラとめくってみた。 びっしり埋められた小さい文字。 とても読む気にはなれない。 「でも、お世話になってる大家さんが書いてるんだから、義理というか、まあ買ってあげるくらいはしてもいいかな、うん」 誰に向けてだかわからない言い訳をして、私は会計に向かった。 きっと読むだけで恥ずかしくなるような言葉がたくさん詰まってる、 ハードカバーを手にしたまま。