大家様は神様か!


▼△▼△▼

「でもすみません、ほんとに買ってもらっちゃって良かったんですか?」

「いいの。今日の目的の1つに、華火をおめかしさせるっていうのがあるんだから」

「初耳ですけど」

「初めて言ったもん」


買ったばかりの洋服に身を包んで、私達はエスカレーターに向かっていた。

何だかんだ言って、大家さんが服を買ってくれたのだ。


「……ありがとうございます。相当高かったですよね?」


まっ白いワンピースは上質な手触りで、素人目で見ても、かなり値が張る物だと思う。

膝丈くらいのフレア素材になっていて、歩くと裾がヒラヒラするのが可愛らしい。

店員さんも、あの店では珍しく『可愛い』商品だそうだ。


「女の子はそういうの気にしなくていいんだよ。それに、彼女を着飾るのは男のロマンだし」

「…うぃっす。ありがたくいただきます」