寝起きではっきりとしない目で、目の前の人間を見る。
そこにいたのは、待ち焦がれていた大家さんだった。
「あ…おかえりなさ」
「何やってんのこんな所で!」
「え…?」
突然怒鳴られて、言おうとしていた事が一気に真っ白になった。
「華火、今何時かわかってんの?」
「え、あ、」
「11時!」
そんなに遅いのか、と空を見れば、確かに始め明るかった空が真っ暗だ。
何て言っていいかわからず口を開け閉めしていると、大家さんがへなへなとしゃがみこむ。
「………心臓止まるかと思った」
「え、どうしてですか?」
疑問に思い尋ねたら、ものすごい目で睨まれた。
やばい、これは本気の怒りモードだ。
