彼との時間

すっと差し出されたボール。

「あ、すみません!ありがとうございます!」

私はそう言ってボールを拾ってくれた人の顔を見上げると完全に目があってそらせなくなってしまった…

「僕のこと覚えてない?」

えっ?


私この人と会ったことあるっけ?

「やっぱ、覚えてないよなぁ。」

ちょっと残念そうにいう彼をみて思い出さなきゃって思った。


あれ?そういえば私受験の日もこんなことなかったっけ?


でもあの時私受験のことでいっぱいで顔見なかったんだった…

でももしあの時の人がこの人だったら…?


「ちょっとうしろ向いてもらえますか?」


私がそういうと不思議そうにしながらもうしろを向いてくれた。


あーこの後ろ姿見たことある!

…やっぱり!

「私が落とした受験票拾ってくれた人ですか?」


そう聞くと彼はびっくりしたようにして

「後ろ姿で思い出してくれるなんて面白いね。」

って。