そんな勇者様は10分も経たない内に、やはり疲れていたのかソファーで眠ってしまった。
といっても、疲れていなくても彼はどこででも寝れるのだが。
レイは自分の執務室から仕事を引っ張り出してくると、彼が眠るソファーの向かいのそれに腰掛けた。
「ゆっくり休んでね、アレン」
お話出来ないのはちょっと寂しいけど。
けどこんなほのぼのした感じ、ちょっと新婚さんみたいで嬉しいじゃない。
そんな乙女思考なレイは、自分で考えておきながら一人で真っ赤になっていた。
邪魔しないように退散し、影から様子を見ていた(覗き見していた)マケドニスは思わず微笑む。
本当に、わかりやすい人だ。
レイ様も、…アレン様も。


