「暑いスーリン離れて」
アレンはめずらしく心底嫌そうな顔をして言った。
もちろん大好きな彼から離れるワケもなく、スーリンはベタベタくっつく。
エニスが引っ剥がしてアレンを助けてあげた。
「やだあぁ~。あれッ、アレン~?その怪我どぉしたのぉ?」
「はいはい」
こんな風に会話が成り立ってないのはいつものこと。
「あ、そうだよアレン。何で街庁の人がお前にそんなことしたのか聞いてないぞ」
スーリンの言葉に思い出したのか、エニスがアレンに詰め寄った。
「え?街庁の人がアレンに怪我させたのぉ?」
とりあえずスーリンは無視。
私もアレンを見てその言葉を待った。
アレンはやっぱりいつものニコニコは見せないで不機嫌そう。
だけど友達だもん。
教えてもらったっていいでしょ?


