「…誰?」
何だか冷ややかなアレンの声。
そっちに目を向けた瞬間、私とエニスは固まった。
あのアレンの目。
見たことがある。
声と同じ、冷ややかな瞳。
何より…
「お前、どうしたんだ!?」
エニスが珍しく大声をあげた。
アレンの頬は殴られた痕みたいなのが真っ赤になってついてて、唇も切れている。
私とエニスが駆け寄ると、アレンはさっきまでの冷ややかさを忘れさせるような微笑みを浮かべた。
「ユナルとエニスか。どうしたの?」
「どうしたのって、それはこっちのセリフよ!何でそんな怪我…」
「あぁ、階段から落ちたんだ。」
何でもないよ、と笑うアレン。
「嘘言わないで。手当てしなきゃ」
「…いいよ、自分でしたから。」
アレンは嘘だっていうのは否定しなかった。


