友達に背中をばしっと叩かれ、手に持った物を見つめる。
腕につける、派手でも地味でもないアクセサリー。
この前ギルクにおしゃれしないの、と言ったら、したくてもわかんねぇやと笑いながら言っていた。
はじめて渡す、プレゼント。
「もうすぐイルちゃんも誕生日でしょ?何かもらっちゃったら?」
「えっ!」
そう、実は三日後はイルの誕生日。
首を振りながらも、イルの頭の中では妄想がどんどん膨らんでいく。
『おぉ、ありがとなイル!超嬉しい!』
『ほんと?よかったぁ』
『お前ももうすぐ誕生日だよな、何かほしい?』
『んっとね、…ギルク♪』
「きゃああああああああ!」
「えっ!?」
急に真っ赤になって叫びだしたイルに、友達はかなり驚いた。


